「あずさわ保育園の40周年をお祝いする会」を終えて
「あずさわ保育園の40周年をお祝いする会」が無事に終わりました。園長の知人で、お祝い会でパーフォーマンスを披露してくださったただじゅんさんが当日の雰囲気をブログで伝えてくださっています。ただじゅんのパフォーマンスに魅了されたのは子どものみならず、大人もそうでした。ただじゅんさんにお祝いの公演をお願いして本当によかったです。会場が一瞬にして盛り上がりました。ちなみに、ただじゅんさんは私を「父母会長」だと思っていたようですが、正確にはあずさわ保育園の卒園児の一保護者であって、今回の会の発起人代表をつとめました。子どもの在園期間は1年に満たなかったのですが、子どもは実にあずさわ保育園が大好きでしたし、私も今年度で40周年を迎えることがわかるとこうして「お祝い会」を企画しないでいられなかったほどの愛着を感じています。あずさわ保育園は認証保育所ですが、その出発点は地域の共同保育所(認可外保育所)です。共同保育所の共同性の次元を経験したことが、あずさわ保育園への愛情の要因ではないかと思っています。こうした感情をもっているのが私だけではないことは、今回の会に多くの人が集まってくださり、いい雰囲気のなかでお祝い会が終わったことに明らかだと思います。1960年代の共同保育所の経験が現在のあずさわ保育園に受け継がれています。手持ちの思考のための資源、歴史と出会う契機が少ない私にとって、あずさわ保育園とかかわることは「歴史を考える」ための切実な行為なのだと思っています。
私は「お祝い会」を単なる飲み会にするのではなく、あずさわ保育園の歴史をそこに集まった人たちで振り返るような記憶と経験の場にしたいと思っていました。子どもが一緒のクラスだった保護者の方から、「単なる宴会ではないところがいい、プログラムのつくりかたがうまい」というような言葉をもらえたことは、企画者としてしみじみうれしいことでした。また、久しぶりに一緒のクラスの保護者と子どもに会えて、お互いの子どもの成長を確かめ合えるのも楽しかったです。
ただじゅんさんのブログでは「おとなのあいさつが続き」とありますが、お祝い会は二部構成にしました。第一部は、主催者を代表して私の挨拶があり、次に西村園長から「あずさわ保育園のこれまで・これから」と題する保育園の歴史が語られました。来賓挨拶は、かつて子どもをあずさわ保育園にあずけ、その後はあずさわ保育園で保育士をされた職員の方にお願いしました。乳児保育がめずらしかった時代、手探りで保育実践をしていた試行錯誤が語られました。そして、第一部の最後がだだじゅんさんのパフォーマンスでした。
第二部はビュッフェ式の食事会です。食事会の中程で「私とあずさわ保育園」というリレートークを置きましたが、その内容どれもが貴重な歴史の証言であり、あずさわ保育園への愛が感じられてとてもよかったです。なかでも中学生になる卒園児のスピーチが印象に残りました。その学生は、自分にはあずさわ保育園で過ごした直接的な記憶はそれほどないが、保育園に遊び行くと、「○○ちゃん、元気だった。こんなに大きくなったの」と成長を喜んでもらえる。そうした言葉をかけられるとき、自分はこの保育園で大事に育てられていたんだということを実感するのだというような内容でした。自らの生を根元的に肯定するような自尊感情が彼女のなかに育っていること、その一端があずさわ保育園の保育にあることを痛感しました。こうした自尊感情は母子一体化した家族関係からはなかなか産まれにくいように思います。理由など関係なしにこの世界に自分は生きていていいんだ、歓待されるべき存在なのだ、幸福に生きる権利があるんだということを感覚としてもっていること、それが、その人がこの社会を生き延びるための養分を提供する根になるのだと思います。
今回の「お祝い会」を契機に、「40年のあゆみ」をつくれないかと園長と相談しています。地域のなかで保育園の歴史を聞き書きする企みです。それは私のできるささやかな社会的貢献であるだろうと思っています。
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